LOH症候群の治療に使われる漢方薬
LOH症候群の治療には漢方薬がよく使われます。
漢方医学の観点から見たLOH症候群は、気滞(ストレスが原因)、気虚(疲労蓄積が原因)、腎虚(老化が原因)の3つのタイプに分かれています。
LOH症候群の予防や対策に処方される漢方薬は、この中でも腎虚を補うものが処方されます。
目次
LOH症候群の予防や対策のための漢方薬
六味丸(ろくみがん)
通称は六味丸ですが、六味腎気丸または六味地黄丸と呼ばれることもあります。体力の衰えた中高年に処方されることの多い漢方薬で、主に下半身の衰えに効果があります。
LOH症候群では、のぼせやほてり、ホットフラッシュなどの症状がよくみられるため、そのような身体の熱を治める目的でも使用されます。
身体を冷やす働きをするため、冷え症の男性には向きません。
八味地黄丸(はちみじおうがん)
滋養強壮効果が見込め、六味丸と同じく下半身の衰えに作用します。
六味丸は、ほてりなど熱をもつ場合に処方されますが、それとは逆に八味地黄丸は冷えをあたためる目的で処方されます。
牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)
高齢者の方によく処方される漢方で、滋養強壮効果や下半身の衰えに作用します。
八味地黄丸と同じく冷えの解消に使われるため、暑がりやほてりのある男性には向きません。胃腸が弱っている方も要注意です。
漢方薬の副作用について
漢方薬は主に「証」という考え方に基づいて処方されますが、証に合わない漢方薬を飲むと副作用が現れる場合があります。
漢方薬を飲んで、食欲不振、下痢や便秘などの便通異常、ほてりや発汗、めまいなどを感じた場合には、すぐに服用をやめ医師に相談しましょう。
また、副作用の危険性は少ない漢方薬ですが、自然のもののため食べ物と同じように、身体がアレルギー反応を起こす場合も稀にあります。
「地黄」に分類される六味丸や八味地黄丸は、胃もたれ、胃痛などを生じる場合がありますので、胃腸の弱い方は特に注意してください。
漢方薬が苦手な方はサプリメントの活用を
「漢方薬はどうも苦手で・・・」という男性は、サプリメントを有効活用しましょう。
亜鉛サプリは、LOH症候群の原因であるテストステロンの数値を向上させることが実証されていますし、ED気味の男性であれば、ED改善サプリなどもLOH症候群への効果が期待できます。
いずれのサプリメントも、滋養強壮や男性ホルモンの分泌を促進する目的で開発されていますので、テストステロン値が減少したLOH症候群の男性には向いているサプリメントといえます。
また、サプリメントは食品に分類されるため、毎日飲んでも副作用等の心配も少なく、手軽で続けやすいLOH症候群対策といえます。